死んだイエス・キリストはよみがえった(復活した)のか?①ー復活の特徴・性質ー

キリスト教のシンボルと言えば「十字架」

ですが、実はその十字架が昔の死刑執行の道具だったということを知っている人は少ないのではないかと思います

そんな人のために、少し前になりますが、以下の記事で少し詳しく「十字架刑の方法と死因」を紹介しました。

イエス・キリストはなぜ死んだのか?①―死刑(十字架刑)の方法とその死因―
「なぜイエス・キリストは十字架で死んだのか」について考える三部作シリーズの一つ目。紀元前一世紀の哲学者キケロが「最も残酷で屈辱的な処罰」と記した十字架刑、その処刑方法と死因に迫ります。

今回の記事のテーマはイエス・キリストが十字架刑で死んだ後に起きた出来事。つまりは「イエス・キリストのよみがえり(復活)」について。

えっ、イエスって、十字架で死んだ後によみがえったの?

と思われる方は多いかもしれません。が、聖書は確かに

イエスが十字架で死んだ後に墓に葬られ、三日目によみがえった(復活した)

ことを記しています。

しかも(というより、実は?)、このよみがえり(復活)に関する教え、キリスト教において、十字架に並ぶとも劣らない中心的な教えとなっています。

なお、ここで言っている「復活(resurrection)」というのは、心停止が確認された後、人工呼吸や電気ショックなどで再び心臓が動き出す類の「蘇生(resuscitation)」ではありません。

「復活」とは、心臓が停止してしばらく経って、当時はもちろん現代の医療技術をもってしても絶対に蘇生させることができない状況においてもなお、生き返ったこと

を指します。

さらに、後で詳しく記しますが、「復活した」後のイエスの肉体は死ぬ前の肉体とは少し変わった不思議な特徴・性質をもっていたようです。

とはいえ、世間一般の常識がある人が「死人の復活」という話をきいたところで、まず信じられないと思います。

ということで、今回のテーマは「イエス・キリストのよみがえり(復活)の信憑性」について、

本当にイエスはよみがえったのか?
イエスが復活したといえる証拠はあるのか?

という疑問について考えていきます。

今回も例によって(?)、内容を三つに分けようと思います。

第一回目の今回は聖書が語る「よみがえり(復活)の特徴・性質」について。

あとの二回は下記の二つの記事でイエスが実際によみがえった(復活した)ことを支持する「証拠」を紹介するつもりです。

死んだイエス・キリストはよみがえった(復活した)のか?②ー復活の証拠(前編)ー
イエスは十字架上で死んで葬られた後、三日目によみがえった(復活した)!?「イエス・キリストのよみがえり(復活)の信憑性」を三回にわたって考えます。第二回目は、イエス復活を支持する歴史学的証拠として「教義・世界観の変化」と「人々の変化」を紹介します。
死んだイエス・キリストはよみがえった(復活した)のか?③ー復活の証拠(後編)ー
「イエス・キリストのよみがえり(復活)の信憑性」を三回にわたって考えるシリーズ最終回。今回はイエス復活を支持する歴史学的証拠として「人々の証言」と「空っぽの墓」を紹介し、これまでに紹介した証拠と併せて、イエスのよみがえり(復活)の信憑性を検証します。

今回の話の流れ(目次)は以下の通り

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旧約聖書における「よみがえり(復活)」

Complete set of scrolls, constituting the entire Tanakh. By Pete unseth - Own work, CC0, Link

「聖書」と一口にいっても、大きく旧約聖書と新約聖書に分かれています。その違いを大雑把に言うと、イエスが生まれる前の話が旧約聖書、イエスが生まれてからの話が新約聖書1

従って、聖書が語る「よみがえり(復活)」の特徴・性質を調べるために、まずは旧約聖書を手掛かりにしながら、イエスが生まれる前の時代の人々(主にユダヤ人たち)が「復活」をどのように理解していたかについてみておきます。

そして、次節では旧約聖書の話と新約聖書の話の中間にあたるイエスが生まれる少し前の時代(紀元前200年~紀元後30年頃)の人々の「復活」理解を考えます。

次々節ではイエスが「復活」した後の時代(紀元後30年頃~100年頃)の人々が「復活」をどのようにとらえていたかを新約聖書を通してみていこうと思います。

ということで、まずは旧約聖書における「よみがえり(復活)」について。

「復活」というのは、「十字架」に並んでキリスト教の中心的な教えですから、旧約聖書の中にも「復活」に関する記述がたくさんありそうな気がします。

が、しかし、

意外にも旧約聖書の中には死者のよみがえり(復活)についての記述は多くありません。

旧約聖書は「死」や「死後の世界」、「よみがえり(復活)」についてよりも、私たちが生きている「この世」において、神がどのように関わってくださるかを伝えようとしている

と言えるほどです。2

とはいえ、そこは非常に分厚い旧約聖書。「死」や「よみがえり(復活)」についての記述が無い訳ではありません。

例えば、イザヤ書26章19節に次のように書いてあります。

あなたの死人は生き返り、私の屍は、よみがえります。覚めよ、喜び歌え。土のちりの中にとどまる者よ。まことに、あなたの露は光の露。地は死者の霊を生き返らせます。【イザヤ書26章19節】

出典:新日本聖書刊行会『聖書 新改訳2017』(いのちのことば社、2017年)〈旧〉1206頁

文脈としては、宗教的な迫害によって(26章13-14節)苦難や苦しみに遭った時、神を求めた者(26章16-18節)はたとえ死んだとしても(19節の『あなたの死人』や『私の屍』のこと)生き返ると言っています。

この箇所では、具体的にいつ、どのように、誰がよみがえるかについては記されていませんが、聖書の神が死人を生き返らせる力を持っていることがはっきりと示されています。3

なお、ここでいう「生き返り」や「よみがえり」というのは、当時の人々にとって、死んだ人が肉体をもって生き返ることを意味しています。

肉体のない魂や霊のようなものとして「生き返る」という意味ではありませんし、「霊的な体験(夢や幻など)を通して、『生き返った』死者と出会う」というような意味でもありません。4

もう一つ、旧約聖書で死者の復活について書かれている箇所を挙げるとすれば、ダニエル書12章2節は外せません。

ちりの大地の中に眠っている者のうち、多くの者が目を覚ます。ある者は永遠のいのちに、ある者は恥辱と永遠の嫌悪に。【ダニエル書12章2節】

出典:新日本聖書刊行会『聖書 新改訳2017』(いのちのことば社、2017年)〈旧〉1532頁

ここで「ちりの大地の中に眠っている者」というのは「死んでいる者」、「目を覚ます」というのは「死者が、霊肉を含んだ全人格的な存在として、この世によみがえる(復活する)」ことを表す比喩的な表現です。5

従って、

死んだ人のうち「ある者は永遠のいのちに、ある者は恥辱と永遠の嫌悪に」肉体をもってこの世によみがえる(復活する)であろう

ことが記されています。

ここで当然、

『ある者』って誰?

と気になると思います。

その手掛かりは前後の文脈にあります。

少し前から読んでみると(特にダニエル書11章31節以降)、大まかな状況として、聖書の神を信じる者(ユダヤ人)が他の神々を信じる異教徒に迫害されている、というのが分かると思います。

そんな迫害の中にあっても神への信仰を捨てず殉教するような者(参照:ダニエル書11章32-35節)は、時が来れば、「永遠のいのちに」肉体をもって復活すると言っている訳です。6

ただし、前後の文脈を考えると、ダニエル書12章2節で語っているのは全世界の人が死んだ後に復活するというよりも、ある特定の時代のイスラエル民族に関する復活と考えられます。7

でも、だからと言って、この箇所だけを取り上げて、復活するのはある特定の時代のイスラエル民族だけとすることはできません(旧約聖書と新約聖書全体を通して一貫した説明・教えを導き出すことが大切です)。

いずれにしても、確かなことは、

ある時が来れば、肉体をもってよみがえる(復活する)人たちがいて、よみがえった(復活した)人たちの中で、永遠の命もしくは恥辱と永遠の嫌悪を受ける人たちがいる

ということです。8

この他にも旧約聖書には死者のよみがえり(復活)について記されている箇所があります(例:エゼキエル書37章1-14節やホセア書6章2節など)。

Engraving of "The Vision of The Valley of The Dry Bones" By Gustave Doré - https://www.flickr.com/photos/49580580@N02/5340485342/, Public Domain, Link

しかし、それらの記述は個々人の復活というよりは、イスラエル国家の復興を比喩的に表していると解釈する学者が多いようです。9

いずれにしても、旧約聖書における復活に関して特筆すべきことは、以下の2点。

  1. よみがえり(復活)は肉体を伴って死人が生き返ることを指す
  2. 旧約聖書内によみがえり(復活)についての記述は少ないものの、概念そのものは聖書の語る神の性質の中から自然に導き出されてきたと言える10

なお、上記の二つ目にある神の性質というのは、特に以下を指します。

  • 神は被造物の生死を操る力を持ったお方(申命記32章39節;サムエル記第一2章6節など)
  • 神は正しく裁かれるお方
  • 神は約束を守る誠実なお方

ちなみに、よみがえり(復活)に関する記述がより多くの(聖書以外の)ユダヤ人の文献に現れるようになってくるのは、イエスが登場する200年ほど前からのようです。11

そして、この紀元前約200年以降というのは、ユダヤ人の歴史における政治的・宗教的に非常に不安定な時期の始まりと重なっています。12

ですから、

そのように不安定な状況から聖書の神が再び救い出してくれるであろうという信仰と期待が「復活」に対する思いを自然に強くしていった(文献にたくさん記されるようになった)

と理解することができるかもしれません。13

次節では、紀元前200年ごろからイエスが生まれる頃までのユダヤ人たちが「よみがえり(復活)」についてどのように理解していたかを簡単にみておきます。

イエスの時代の「よみがえり(復活)」

結論から言ってしまうと、イエス時代(紀元前200年頃~紀元後30年頃)のユダヤ人たちは、よみがえり(復活)について統一的な見解・理解はもっておらず、多種多様な意見・解釈があったようです。

中には復活そのものを否定するグループもいました(例:新約聖書にも登場する「サドカイ派」と呼ばれる人々。マルコの福音書12章18節を参照)。

が、そのほとんど(例:「ファリサイ派」など。使徒の働き23章6-8節を参照)は肉体をもってよみがえる(復活する)という点では一致しており、主な意見の食い違いは「具体的に、『復活』とはどのようなものか?」にあったようです。14

当時のユダヤ人たちが肉体を伴ったよみがえり(復活)を信じていたであろうことがはっきりと記されている箇所は、例えば、マカバイ記二14章46節です(こちらの書物はプロテスタントの「聖書」には含まれておらず、カトリックの「旧約聖書続編」に含まれています)。15

血を流し尽くした彼(ラジス)は、はらわたをつかみ出し、両手に握り、これを群衆目がけて投げつけ、命と霊とを支配しているお方に、これらを再び戻してくださるように、と祈りつつ息絶えた。【マカバイ記二14章46節】

出典:共同訳聖書実行委員会『聖書 新共同訳 旧約聖書続編つき』(日本聖書協会、2010年)(続)155頁

この箇所はユダヤ人の長老の一人でラジスという人物が死ぬ間際の描写です。

ここでラジスは「命と霊とを支配しているお方」である神に対して、「はらわた」を「再び戻してくださるように」と祈っています。

つまり、神によって死者が復活させられるときには、内臓のある肉体をもってよみがえると信じていたことが分かります。

なお、イエスが生きた当時のローマ帝国のヘレニズム文化において、(肉体を伴った)死者のよみがえり(復活)という疑念は非常に馴染みのないものでした。

もし仮に死者が生き返るような話が残されているとすれば、それらは大きく次の二つの事柄と関係していました。16

  • 肉体は滅びても魂(soul)は永続するという哲学的な概念
  • ごく稀に、死んだように見えた人が息を吹き返すことがあるという科学的・医学的説明

このようなヘレニズム文化の影響を受けていると思われる当時のユダヤ人の文献も確かに存在しています。

が、総じて、前節でみた「ダニエル書12章2節」に基づいた(肉体を伴った)復活信仰はユダヤ人独特のものだと言えます。17

新約聖書における「よみがえり(復活)」

では、イエスが死んで復活した後(紀元後30年頃以降)に記された新約聖書において、よみがえり(復活)はどのようなものとして描かれているのでしょうか。

まずイエス自身が、復活を否定していたサドカイ派に対して次のように言っている箇所があります。

死人の中からよみがえるときには、人はめとることも嫁ぐこともなく、天の御使いたちのようです。【マルコの福音書12章25節】

出典:新日本聖書刊行会『聖書 新改訳2017』(いのちのことば社、2017年)〈新〉94頁

The Pharisees and the Sadducees Come to Tempt Jesus By James Tissot - Online Collection of Brooklyn Museum; Photo: Brooklyn Museum, 2007, 00.159.143_PS2.jpg, Public Domain, Link

ここで注意すべきは、イエスは復活したら天の御使い(肉体をもたない霊的存在)になると言っている訳ではないということ。

この少し前から読んでいただくと分かりますが、話のポイント(サドカイ派の人たちのイエスに対する質問)は「もし復活したら生前の婚姻関係はどうなるのか?」ということです(12章18節以降)。

それに対してイエスは、

天使たちの間に婚姻関係がないのと同じように、復活した人々の間には婚姻関係は存在しない

と言っているのです。18

また、ルカの福音書には復活した後のイエスの様子が次のように記されています。

これらのことを話していると、イエスご自身が彼らの真ん中に立ち、「平安があなたがたにあるように」と言われた。彼らはおびえて震え上がり、霊を見ているのだと思った。そこで、イエスは言われた。「なぜ取り乱しているのですか。どうして心に疑いを起こすのですか。わたしの手やわたしの足を見なさい。まさしくわたしです。わたしにさわって、よく見なさい。幽霊なら肉や骨はありません。見て分かるように、わたしにはあります。」こう言って、イエスは彼らに手と足を見せられた。彼らが喜びのあまりまだ信じられず、不思議がっていたので、イエスは、「ここに何か食べ物がありますか」と言われた。そこで、焼いた魚を一切れ差し出すと、イエスはそれを取って、彼らの前で召し上がった。【ルカの福音書24章36-43節】

出典:新日本聖書刊行会『聖書 新改訳2017』(いのちのことば社、2017年)〈新〉174頁

この箇所から分かることは以下の三つ。

  1. 復活した身体はある場所に突然現れることができる
  2. 復活した身体には肉や骨が存在し、直に触れることのできる手足が備わっている
  3. 復活した身体は食物を摂取することができる

上記の二つ目と三つ目は復活した身体が「幽霊」などではなく、物理的な肉体を伴っていることを示しています。

が、不思議なのは上記の一つ目。福音書において、復活した身体は瞬間的にどこかに現れたり(参照:ヨハネの福音書20章19, 26節)、消えたりする(参照:ルカの福音書24章31節)ことができるものとして描かれているのです。

このようにしてみると、よみがえり(復活)について、旧約聖書から一貫して共通していることは

肉体を伴ったよみがえり(復活)である

ということ。

そして、新約聖書で実際に復活したイエスの肉体は、

生前の身体と共通しているところ(肉や骨、手足が存在)はあるものの、全く異なる性質(瞬間移動が可能!?)も持ち合わせたもの

だったことが分かります。

生前の肉体と異なる性質をもった復活後の肉体。私たちの常識や知性では到底想像もできないその不思議な肉体を、使徒パウロは「栄光に輝くからだ」と形容し、イエスだけでなくイエスを信じる人たちもいずれはイエスと同じような復活の身体に変えられると言っています。

キリストは、万物をご自分に従わせることさえできる御力によって、私たちの卑しいからだを、ご自分の栄光に輝くからだと同じ姿に変えてくださいます。【ピリピ人への手紙3章21節】

出典:新日本聖書刊行会『聖書 新改訳2017』(いのちのことば社、2017年)〈新〉399頁

Resurrection of Christ By Noël Coypel - http://www.1st-art-gallery.com/Noel-Coypel/The-Resurrection-Of-Christ,-1700.html, Public Domain, Link

しかも、です。

この「栄光に輝くからだ」への変化は、死後の復活を待つことなく、生きている今も聖霊(神の霊)の働きによって私たちの身体に既に起こっているとパウロは語ります。19

私たちはみな、覆いを取り除かれた顔に、鏡のように主の栄光を映しつつ、栄光から栄光へと、主と同じかたちに姿を変えられていきます。これはまさに、御霊なる主の働きによるのです。【コリント人への手紙第二3章18節】

出典:新日本聖書刊行会『聖書 新改訳2017』(いのちのことば社、2017年)〈新〉359頁

またパウロは、世の終わりには、「栄光に輝くからだ」(の完成形)に一瞬のうちに変えられ、そのからだは朽ちる(二度と死ぬ)ことがないとも言っています。

終わりのラッパとともに、たちまち、一瞬のうちに変えられます。ラッパが鳴ると、死者は朽ちないものによみがえり、私たちは変えられるのです。【コリント人への手紙第一15章52節】

出典:新日本聖書刊行会『聖書 新改訳2017』(いのちのことば社、2017年)〈新〉352頁

ここで「終わりのラッパ」というのは、イエスが再び地上に帰ってくるとされる世の終わりの時(「最後の審判」がくだされる時)を象徴したものです(参考:マタイの福音書24章31節)。20

世の終わり(終末)について興味のある方は下記の記事をご覧ください。

世の終わりは既に始まっている!?―キリスト教(聖書)の語る終末とイエスの再臨―
「1999年の7の月に恐怖の大王が来るだろう」という「ノストラダムスの大予言」からはや20年。未だ人類滅亡の時は来ていません。今回は、誰もが気になる「世の終わり(終末)」について、イエスが再びやって来る(再臨する)と語る聖書(キリスト教)の教えを紹介します。

まとめ

今回から三回に分けて、「イエス・キリストのよみがえり(復活)の信憑性」を考えていきます。

今回はその第一弾として、聖書が語る「よみがえり(復活)の特徴・性質」をみてきました。

復活の特徴・性質について、今回学んだことは以下の通りです。21

  • 復活は一度死んだ人が肉体を伴って生き返ることを意味する
  • 復活した者の間に婚姻関係はない(生前の婚姻関係は引き継がない)
  • 復活の身体には生前の身体と同じく、筋や骨、手足が存在し、触れることができ食べ物を食することができる
  • 復活の身体は生前の身体とは異なり、瞬間的にある場所に移動できる
  • イエスを信じる者は、聖霊(神の霊)の働きによって、生きている今も復活の身体へと変えられている
  • 世の終わりの時(イエスが再び地上にやって来る時)には、一瞬にして復活の身体(の完成形)へと変えられる
  • 復活の身体は朽ちることがない(二度と死ぬことはない)

以上となりますが、ここまではある意味、次回以降に考えていくことの下準備

次回からは実際に

イエス・キリストが復活したといえる証拠はあるのか?

について考えます。具体的には以下の4つをイエス復活の「証拠」として紹介するつもりです。

  1. 教義・世界観の変化
  2. 人々の変化
  3. 人々の証言
  4. 空っぽの墓

興味のある方は下記の記事をご覧ください。

死んだイエス・キリストはよみがえった(復活した)のか?②ー復活の証拠(前編)ー
イエスは十字架上で死んで葬られた後、三日目によみがえった(復活した)!?「イエス・キリストのよみがえり(復活)の信憑性」を三回にわたって考えます。第二回目は、イエス復活を支持する歴史学的証拠として「教義・世界観の変化」と「人々の変化」を紹介します。
死んだイエス・キリストはよみがえった(復活した)のか?③ー復活の証拠(後編)ー
「イエス・キリストのよみがえり(復活)の信憑性」を三回にわたって考えるシリーズ最終回。今回はイエス復活を支持する歴史学的証拠として「人々の証言」と「空っぽの墓」を紹介し、これまでに紹介した証拠と併せて、イエスのよみがえり(復活)の信憑性を検証します。

参考文献および注釈

  • Anderson, K. L. “RESURRECTION.” Edited by Joel B. Green, Jeannine K. Brown, and Nicholas Perrin. Dictionary of Jesus and the Gospels. Downers Grove, Ill.: IVP Academic, December 2013.
  • Fee, Gordon D. The First Epistle to the Corinthians. The New International Commentary on the New Testament. Grand Rapids; Exeter, England: Eerdmans; Paternoster Pr, 1987.
  • Goldingay, John. Daniel. Word Biblical Commentary. Dallas, Tex.: Word Pub, 1989.
  • Johnston, P. S. “AFTERLIFE.” Edited by Mark J Boda and J. Gordon McConville. Dictionary of the Old Testament: Prophets. Downers Grove, Ill; Nottingham :Inter-Varsity Press: IVP Academic ;, 2012.
  • Kreitzer, L. J. “RESURRECTION.” Edited by Gerald F. Hawthorne, Ralph P. Martin, and Daniel G. Reid. Dictionary of Paul and His Letters: A Compendium of Contemporary Biblical Scholarship. Leicester, England; Downers Grove, Ill: Inter-Varsity Pr; InterVarsity Pr, 1993.
  • Martin-Achard, Robert. “RESURRECTION.” Edited by David Noel Freedman. Translated by Terrence Prendergast. The Anchor Bible Dictionary. New York, NY.: Doubleday, 1992.
  • Osborne, G. R. “RESURRECTION.” Edited by Craig A. Evans and Stanley E. Porter. Dictionary of New Testament Background. Leicester, England; Downers Grove, Ill: InterVarsity Pr, 2000.
  • Smith, Gary V. Isaiah 1-39. The New American Commentary. Nashville, Tenn.: B & H Pub Group, 2007.
  • Wright, N. T. The Resurrection of the Son of God. First Edition. Minneapolis, Minn.: Fortress Press, 2003.
  1. もう少し細かい説明は下記のブログ記事を参照ください。
    「聖書は信頼できる書物か?①―聖書の概要:構成と内容(5W1H)―」
  2. G. R. Osborne, “RESURRECTION,” ed. Craig A. Evans and Stanley E. Porter, Dictionary of New Testament Background (Leicester, England; Downers Grove, Ill: InterVarsity Pr, 2000), 931.
  3. Gary V. Smith, Isaiah 1-39, The New American Commentary (Nashville, Tenn.: B & H Pub Group, 2007), 454.
  4. 詳細は下記を参照。N. T. Wright, The Resurrection of the Son of God, First Edition. (Minneapolis, Minn.: Fortress Press, 2003), 117.
  5. 詳細は下記文献のダニエル書12章2節の注解を参照。John Goldingay, Daniel, Word Biblical Commentary (Dallas, Tex.: Word Pub, 1989).
  6. 当時の歴史的背景も含めた詳細な説明は、例えば下記を参照。Wright, The Resurrection of the Son of God, 113.
  7. 詳細は下記を参照。P. S. Johnston, “AFTERLIFE,” ed. Mark J Boda and J. Gordon McConville, Dictionary of the Old Testament: Prophets (Downers Grove, Ill; Nottingham :Inter-Varsity Press: IVP Academic ;, 2012), 4.
  8. 詳細は下記を参照。Wright, The Resurrection of the Son of God, 110.
  9. 例えば下記文献の説明を参照。Osborne, “RESURRECTION,” 931–932.
  10. 詳細は下記文献の"Conclusion"を参照。Robert Martin-Achard, “RESURRECTION,” ed. David Noel Freedman, trans. Terrence Prendergast, The Anchor Bible Dictionary (New York, NY.: Doubleday, 1992).
  11. 詳細は下記を参照。Wright, The Resurrection of the Son of God, 130.
  12. 紀元前200年以降のユダヤの歴史における主な出来事としては、セレウコス朝シリアに対する独立戦争(マカバイ戦争)の勃発(紀元前167年)、ユダヤ人王朝であるハスモン朝の成立と滅亡(紀元前140年頃~紀元前37年)、ローマ帝国への隷属(紀元前37年以降)などが挙げられます。
  13. 詳細は下記文献の"Conclusion"を参照。Martin-Achard, “RESURRECTION.”
  14. 例えば、「復活後の肉体は生前の肉体とどのように異なるのか?」「いわゆる『蘇生』と復活の違いは何か?」といった問いに対して、意見が分かれていたようです。Wright, The Resurrection of the Son of God, 131.
  15. 「肉体を伴ったよみがえり(復活)」について記されている当時のユダヤ人の文献に興味がある方は、例えば下記を参照。K. L. Anderson, “RESURRECTION,” ed. Joel B. Green, Jeannine K. Brown, and Nicholas Perrin, Dictionary of Jesus and the Gospels (Downers Grove, Ill.: IVP Academic, December 2013), 776–777.
  16. 詳細は下記を参照。ibid., 777.
  17. 詳細は下記を参照。Osborne, “RESURRECTION,” 933.
  18. 詳細は下記を参照。Anderson, “RESURRECTION,” 780.
  19. 生前の身体と復活後の身体の違い(変化)について、詳細な説明は下記を参照。L. J. Kreitzer, “RESURRECTION,” ed. Gerald F. Hawthorne, Ralph P. Martin, and Daniel G. Reid, Dictionary of Paul and His Letters: A Compendium of Contemporary Biblical Scholarship (Leicester, England; Downers Grove, Ill: Inter-Varsity Pr; InterVarsity Pr, 1993), 808.
  20. コリント人への手紙第一15章52節の詳細な解説は、例えば、下記参考文献の注解を参照。Gordon D. Fee, The First Epistle to the Corinthians, The New International Commentary on the New Testament (Grand Rapids; Exeter, England: Eerdmans; Paternoster Pr, 1987).
  21. できるだけ、復活に関連するキリスト教の教義・教え(洗礼や最後の審判との関連性など)を除き、復活の特徴や性質に関するものに限ったつもりですが、抜けているものがあれば是非ご一報ください。
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