礼拝説教の要旨です。
導入
恐らく、人生のそれぞれのステージにおいて、「喜ばしい」と感じるものが異なってくると思います。
でも、いずにしても、私たちが「喜ばしい」「良い」と感じるのは多くの場合、
時ではないかと思います。
今日の聖書個所には天使ガブリエルによって、祭司ザカリアに「喜ばしい知らせ」が伝えられています(ルカによる福音書1章19節)。
今日の聖書個所を通して、
について考えたいと思います。
そして、神様がその喜ばしい知らせをどのように実現なさるのかを見る中で、
を共に学びたいと思います。
個人的に喜ばしい知らせ
今日の個所に出て来る祭司ザカリアとその妻エリサベトは神様の前に正しい人で、神様の戒めや定めを全て守り行っていました(ルカによる福音書1章6節)。
ところが、そんな彼らには子供がいませんでした(7節)。
神様の前に正しく従順に歩みながらも、子供がなかなか与えられないという状況にあって、彼らは子供が与えられるようにと神様に祈ったことでしょう。
そして神様はそんな彼らの祈りを聞き入れられました(13節)。
しかしながら、推測にはなりますが、
のではないかと思われます。
というのも18節にあるように「エリサベトに子供ができる」という天使の言葉をザカリアは素直に受け入れることができなかったからです。
ザカリアはこの時、子供のために祈ったことさえ忘れてしまっていたかもしれません。
けれども、
民全体の喜ばしい知らせ
今日の個所で注目したいことがもう一つあります。
それは、
ということです(ルカによる福音書1章10節)。
このとき、恐らく彼らは
のではないかと思います。
なぜなら、当時のイスラエル民族にとっての共通の願い、それはローマ帝国から独立して、自分たちの国を再建することだったからです。
神様に仕える祭司ザカリアもきっとイスラエル民族の解放・救いについて祈っていたに違いありません。
そうだとすれば、神様が聞き入れてくださったザカリアの祈りの中には、
と考えてもおかしくないと言えます。
実際、その後の15-17節に記されている、生まれてくる子供の使命を見てみると、
ことが分かります。
それが19節で天使の語る「喜ばしい知らせ」と言うことができます。
喜ばしい知らせをもたらす神
この喜ばしい知らせがもたらされた次第を見てみると、
であることが分かります。
また、
と言えます。
さらに、
であることも分かります。
ここに神様の愛と憐れみ、そして絶対的な主権とその誠実さを見て取れます。
です(参考:ルカによる福音書1章25節)。そして、
です。
結論
皆さんにとって、人生で最も「喜ばしい知らせ」とは何でしょうか。
2000年前のザカリアとイスラエル民族にとっての「喜ばしい知らせ」とはザカリアが長年祈り求めてきた子供ヨハネによって、イスラエル民族が長年祈り求めてきた神様の救いがその実現に向けて一歩前進しようとしていたことでした。
この
ことになります(参考:ルカによる福音書2章10-11節)。
です。
からです。この
です。その
と約束してくださっています(マタイによる福音書28章20節)。
この世の中は喜ばしいことや楽しいことばかりではなく、悲しいことや辛いことが沢山あります。
それはクリスチャンにとっても例外ではありません。
学校でいじめられることがあるかもしれません。
職場の上司・同僚から様々な理由で不当な評価を受けることがあるかもしれません。
知人や親戚に自分の状況・立場・心境が理解されず、非難や叱責を受けることがあるかもしれません。
そのような苦しみ・悲しみを通して、生きる目的、やりがい、楽しみを失ってしまったという方がいらっしゃるかもしれません。
その状況が少しでも良くなるようにと神様に祈り続けている方がいらっしゃるかもしれません。
たとえあなたの切実なる祈りに神様が直ぐに答えてくれないことがあったとしても、それは
ただ、
ことがあるかもしれません。
ここに神様に対する信仰・信頼が必要となります。
と言うのは簡単ですが、とりわけ、苦しみや悲しみの渦中にあるとき、神様が必ずや全てを益にしてくださる、自分にとっての最高最善の結果がもたらされると信じることは決して簡単なことではありません。
でも、そんな苦しみや悲しみの中にあるとき、今一度、
イエス様は弟子たちに見放され、裏切られ、誰にも理解されることなく、あらゆる嘲り、そしり、侮辱をその身に受けながら、死んでいかれました。
それは
です(参照:ヘブライ人への手紙2章18節)。
のです。
クリスマスまであと一週間、今一度、
そして、この
参考文献および注釈
- Bock, Darrell L. Luke 1:1-9:50. Baker Exegetical Commentary on the New Testament. Grand Rapids, Mich.: Baker Bk House, 1994.
- France, R. T. Luke. Teach the Text Commentary Series. Grand Rapids, Mich.: Baker Books, 2013.
- Garland, David E. Luke. Edited by Clinton E. Arnold. Zondervan Exegetical Commentary on the New Testament. Grand Rapids, Mich.: Zondervan, 2011.
- Green, Joel B. The Gospel of Luke. The New International Commentary on the New Testament. Grand Rapids, Mich.: Eerdmans, 1997.