礼拝説教の要旨です(実際の説教の音声はこちら)。
- 日時:2023年2月26日(日)
- 場所:Tokyo Multicultural Church (みんなのためのキリスト教会)
- 説教タイトル・テーマ:「キリストによって一つとなり成長する」
- 聖書個所:エフェソの信徒への手紙4章7-16節1
導入
Tokyo Multicultural Church (みんなのためのキリスト教会)ではこれまで何回かにわたって「弟子訓練」、即ち、「イエス様の弟子とはどのような人で、どのように生きることが求められているか」について説教をしています。
ただ、これまでの話はクリスチャン(イエス様の弟子)一人一人に当てはまることでした。
しかしながら、今日の個所はどちらかと言えば、クリスチャン一人一人というよりもクリスチャンの集まる共同体、つまりは一つ一つの「教会」に当てはまる話となっています。
とはいえもちろん、教会全体に当てはまる話は個々人にも当てはまる話ですから、私たち一人一人がイエス様の弟子としてどのように生きるべきかを教えてくれる箇所であることには変わりありません。
今日の個所を通して、
について、これまでとは少し異なる角度から学んでいきましょう。
イエスによって一つとなる教会
まずは今日の聖書個所となるエフェソの信徒への手紙の内容を簡単に振り返ります。
使徒パウロは1章でイエス様の十字架による罪の赦しに触れた後、
だと語っています(1章10節)。
事実、イエス様の十字架の御業によって、イエス様を信じる者の罪が赦され、神様の子供とされるとき、民族や人種の間を隔てる壁が取り払われ、
とパウロは語ります(2章15-21節)。
訳です。
続く4—6章では、
が記されています。特に4章1-3節でパウロは、イエス様を信じてキリストの弟子となったクリスチャンたちは皆、
と勧めています。
イエスによって成長する教会
イエス様によって一つとなった教会が聖霊の助けによってその一致を保ちながら成長していくため、
また、それらの
であるとパウロは言っています(11-12節)。そして、教会内の人々がイエス様から与えられている贈り物・賜物を教会の成長のために用いるならば、
さらには、
とパウロは語ります(14-15節)。
この教会の成長もまた私たち人間の力や努力だけによるのではありません。
それがイエス様の弟子たちの集う教会だと言えます。
結論
イエス様の十字架の御業によってイエス様を信じる者は皆、その罪が赦され、神様の子供とされます。そこには
皆が一人の新しい人、一つの体、一つの神の家族、一つの主の聖なる神殿となります。
このようにしてもたらされた一致を保つため、イエス様を信じてキリストの弟子となった私たちは謙遜と柔和、寛容、愛、平和をもってお互いに関わることが求められています。
が、しかし、それは私たち人間の力や努力だけでは到底不可能なこと。
欠です。
また神様は、私たちイエス様の弟子が
ことを願っておられます。そのために
また、私たちがイエス様から与えられた賜物・贈り物を用いながら教会を成長させる働きができるように、
そのようにして整えられたイエス様の弟子たちが各々に与えられた賜物・贈り物を活用して神様から任せられた働きに励むとき、
と同時に、
私たちの教会Tokyo Multicultural Churchは、その名前が示す通り、多文化・多言語の背景をもった人たちの集まる教会です。
その集まりを可能にするのは他でもない、イエス様の十字架と復活による救いの御業です。
異なる文化、言語、国籍、人種を持った人たちがイエス様を信じる信仰によって一つの神の家族とされ、心を一つとして主なる神様を共に礼拝する。
そこには
ただ、残念ながら、
だからです。
もちろん、そうならないように、
です。その意味で今一度、
ことに心を留めてみていただきたいと思います。
あなたがイエス様を自分の救い主と信じ、自分のそれまでの生き方を改めて、神様・イエス様を第一とする生き方を歩もうとしているのであれば、あなたはもう既に
です。神様は、この
ことを願っていらっしゃいます。
神の家族に限らず、どのような家族であれ、その家族間の一体感を保つためには、お互いの関係を深めることが必要不可欠です。
お互いに挨拶もせず、言葉も交わさず、何の関心・興味も示さないままであれば、その関係は冷えていってしまいます。
まずは
皆さんの中にはひょっとすると、以前に通っていた教会の人間関係で傷ついてしまい、新しい人間関係を築くのを躊躇している人がいらっしゃるかもしれません。
また教会に限らず、人間関係全般が面倒で、誰ともあまり付き合いたくないと考えておられる方がいらっしゃるかもしれません。
そのように人間関係に何かしらの問題や悩み、不安や恐れを抱えている人はまずは
神様はあなたとの途絶えてしまっていた関係を回復するため、ご自分の命を十字架に捧げてくださいました。
神様はあなたといついかなる時も共にいることができるようになるため、死んでよみがえってくださいました。
神様はあなたの全てをご存知です。
あなたがどこにいて何をするにしても、神様の興味・関心があなたから離れることはありません。
神様はあなたの表面的な行いだけでなく、その心の奥底まで全てご存知です。
その上で、
神様の愛はそこで終わりません。
そして、
ように神様は願っていらっしゃいます。
神様に愛されていない人はいません。
と同時に、
とはいえもちろん、
私たち人間の意志や力、努力だけではどうにもなりません。
必要があります。まずは
そして
参考文献および注釈
- Roberts, Mark D. Ephesians. The Story of God Bible Commentary. Grand Rapids, Mich.: Zondervan Academic, 2016.
- Thielman, Frank. Ephesians. Baker Exegetical Commentary on the New Testament. Grand Rapids, Mich.: Baker Academic, 2010.