これまで何度かにわたって聖書の読み方についての記事を書きました。
上記の記事は主に聖書をまだ読んだことがない方、もしくは読もうとしたけど(分厚過ぎて)途中で挫折してしまった方を対象としていました。
しかし、中には、聖書に大分慣れてきて、
と思われる方がいらっしゃると思います。
というわけで、今回は聖書を(主に一人で)読む・学ぶときに役立つと思われる入門書を紹介します。
話の流れ(目次)は以下の通り。
聖書の読み方・学び方に関する書籍
聖書を読み方・学び方について端的に記してくれている本として、まず以下の書籍を紹介します。
上記の書籍の最終章には「聖書の読み方」について簡潔にまとめてくれています。
だと言えると思います。ちなみに、こちらは2023年11月に改訂新版が出ているようです(私はまだ読んでいませんけど)。
さて、実際に聖書をある程度読んでみると、すぐに気付くであろうことがあります。それは、
ということ。下記の記事では聖書の読みづらさについて、私なりの理由を書きました。
そして、上記の記事を書くときに参考にさせていただいた本が以下のもの。
上記の本において、著者の大貫隆氏は長年の大学での講義を通して得た学生たちの声と自身の体験談をもとに「聖書の読みづらさ」をまとめてくれています。その上で、氏が提案する聖書の読み方を記してくれていますので、内容にも説得力があります。
また、本の最後の部では旧約聖書と新約聖書の内容の概説も記されていますので、
だと思います。
以前書いた下記の記事で詳しく説明しましたが、聖書に書かれている文章には様々な文学的な手法が用いられています。
このため、その真意を読み解こうとする場合には文学的な技法に関する知識も必要になってきます(日本の文学でも小説と詩歌を読み解こうとするために必要な知識が異なるのと同じです)。
これはつまり、
ということになります。このようなジャンル別の読み方・学び方について、詳しく教えてくれる良書として以下が挙げられます。
上記の書籍は正直、入門書としては少し難しい内容かもしれません。が、
ですので、ある程度聖書に慣れてきた人には是非とも読んでいただきたいと思います。
なお、聖書内の文学的特徴・手法に興味のある方は下記の記事内の参考図書をご覧ください。
聖書の背景情報に関する書籍
下記の記事でも紹介しましたが、聖書をある程度真剣に読もう・学ぼうとするときに絶対に必要となってくるのが聖書が書かれた当時の地理的・文化的・歴史的背景です。
聖書が書かれた当時の地理的・文化的・歴史的背景に関する情報は聖書だけをいくら読んでも分かるものではありませんので、聖書以外の文献・資料を読んで学ぶ必要があります。
こうした背景情報に関する文献・資料は数多くありますが、まずは「スタディバイブル」と呼ばれる以下の類のものがとっつき易いと思います。
上記のようなスタディバイブルには、聖書の各書巻の冒頭にそれぞれの書巻の概略や背景が記されていますので、それらを参照しながら読み進めると内容理解が深まるのは間違いありません。
地理的・文化的・歴史的背景に関するその他の参考文献については下記の記事を参照ください。
聖書の内容解説に関する書籍
最後に、聖書に書かれている内容を解説・説明してくれる書物について紹介します。
こちらも程度は様々ですが、聖書を初めて真面目に勉強しようとするときには以下の書籍が良いのではないかと個人的には思っています。
まず旧約聖書についてのお薦めはこちらです。
上記の本は、非常に分厚い(一般的なもので1500頁超)旧約聖書の中身を丁寧かつ簡潔にまとめてくれています。
解説書の多くは内容が長すぎて飽きてしまうか(旧約聖書自体の内容が長いため)、逆に短くなりすぎて物足りなくなってしまう(長い内容をまとめすぎるため)ことが多いのですが、上記の本は丁度良い感じでまとめてくれていると個人的には感じています。
だと思います。
次に新約聖書についてはこちらをお薦めします。
上記はカトリックの入門書ですが、その内容はキリスト教の基本的な事柄についてですので、プロテスタントの入門書としても十分に使える内容のものだと個人的には考えています(気になる方は御自分の教会の牧師にお尋ねください)。
内容としては主に、新約聖書の最初の4つの福音書に描かれているイエス・キリストの誕生、生涯、死、復活を通して、キリスト教の基本的な教えを説明するものです。
キリスト教(聖書)といえばイエス・キリストです。その
だと思います。
この本を読みながら、実際に該当する聖書個所を読み進めていくと、イエス・キリスト(キリスト教)に対する理解が更に深まると思います。
あとは、
として、以下をお薦めします。
上記は天地万物の創造に始まって、人間による神様への背信、メシア(救い主)による人類救済(壊れてしまった良い世界の回復)の約束、メシア(救い主)なるイエス様の生涯(働き、教え、死、復活)、十字架の死の意味(回復の始まり)、救い(良い世界の回復)の完成、という聖書が記す神様による人類救済の物語の流れを章ごとに学ぶことができます。
上記書籍の姉妹本として、下記もお薦めです。こちらは、
です。
なお、キリスト教の教義全般および聖書の内容解説に関する入門書について、興味のある方は下記の記事もご覧ください。
以上、ご参考まで。